ひとり旅での大阪―名古屋の移動は新幹線or近鉄~どちらを選んでもメリットあり
列車を使ったひとり旅で大阪と名古屋を行き来するには、2通りの手段があります。
一つは東海道新幹線、もう一つは近鉄線。あなたなら、どちらを選びますか?
「車窓」という点では、近鉄線の方がバリエーションに富んでいるといえるでしょう。ただし、東海道新幹線もトンネルが少ないので、意外と車窓は楽しめますよ😀
まずは、新幹線と近鉄線それぞれの概要を解説します。※料金等は2024年4月現在ですので、公式サイトで最新の情報をご確認ください)
新大阪―名古屋(途中停車駅・京都)
所要時間 47~49分
料金 運賃+自由席5940円(指定席は540円増し、通常期)
難波―名古屋(途中停車駅・大阪上本町、鶴橋、津、一部列車は大和八木も)
所要時間 2時間8分~12分
料金 運賃+特急料金4990円
新幹線と近鉄線を単純に比較すると、所要時間は新幹線が1時間以内に対し、近鉄線は2時間と倍以上の時間がかかります。
一方で料金ですが、近鉄線ひのとり号は全車指定席ですので、新幹線のぞみ号も指定席で換算すると、近鉄線の方が1490円安く乗れます。
これらを踏まえて、所要時間と料金以外に、新幹線と近鉄線それぞれのメリットについて、ご紹介していきましょう。
✅ 名古屋から大阪へ、ひとり旅するなら
名古屋から大阪へ行く場合は、到着駅と目的地の位置関係を頭に入れてプランを立ててみるのも、列車を選ぶ際のヒントになります。
例えば、目的地が「なんば」だった場合です。
新幹線だと、新大阪から地下鉄御堂筋線に乗り換えて向かうので、乗り換えに10分、地下鉄で15分とみて、名古屋からの実質的な時間は約1時間15分かかります。
新大阪駅で乗り換えに迷うことはほぼありませんが、慣れない駅構内に不安を感じる方もいるでしょう。その点、近鉄線ならば近鉄難波へ直行します。
さらに、目的地が「鶴橋」の場合は、JRだと新大阪と大阪でそれぞれ乗り換えの必要があり、その分時間がかかりますが、近鉄線ならば最短で2時間を切ります。
大阪から名古屋だと、どうでしょうか?
大阪からですと、終点の名古屋駅・近鉄名古屋駅以外に名古屋圏内の停車駅はありません。
JRの名古屋駅と近鉄名古屋駅は近接していますので、場所的なメリットは無いと考えてもいいでしょう。両駅の乗り換えにかかる時間は10~15分ほどです。
✅ 帰りにぐっすり休みたいのなら近鉄線がお勧め
ひとり旅の帰りに列車に乗ると、旅の疲れがどっと出て、列車の振動が心地よくなり、ついつい眠くなるものです。
列車内でしっかりと眠って、少しでも疲れを取りたいのであれば、迷わず近鉄ひのとり号をお勧めします。
新幹線で新大阪駅から名古屋駅へ向かう場合、途中の京都駅でも乗降客が多いため、実質的に休める時間は京都を出発後の30数分しかありません。
名古屋駅も乗降客が多いので、よほどぐっすり寝入らない限り、乗り過ごす可能性は少ないでしょうが、それでも気になって、なかなか眠れないものです。
その点、近鉄ひのとり号ならば、鶴橋駅を出れば、名古屋まではたっぷり時間があります。その間、ぐっすりとお休みになることができるわけです。
新幹線で名古屋駅から新大阪駅へ向かう場合は、途中の京都駅まで30数分間休めます。それでは寝る時間が足りないという方は、近鉄ひのとり号の方が長時間乗車するのでベターかもしれませんね。
私は大阪で昼酒を飲むケースがほとんどですので、近鉄でゆっくり寝ていくか、近鉄より遅く出発できる新幹線でギリギリまで飲むか、毎回思案しています😓
✅ 名古屋や大阪から、先へと向かう場合は
※JR東海は、2024年春のダイヤ改正から新幹線と在来線特急の「乗り継ぎ割引」を廃止しました。
在来線特急は通常料金となりますので、ご注意ください
(以下の記事は、乗り継ぎ割引が適用されていた頃に執筆したものです)
ひとり旅の目的地が名古屋や大阪ならいいですが、列車を乗り継いでその先へと向かう場合は、必ずしも近鉄の方が安いとばかりも言い切れません。
新大阪からの乗り継ぎでは、和歌山方面への特急くろしお号、城崎温泉方面への特急こうのとり号、関西空港への特急はるか号があります。
名古屋からの乗り継ぎでは、長野方面への特急しなの号、高山方面への特急ひだ号、新宮方面への特急南紀号があります。
在来線特急は、いずれも乗り継ぎ割引が適用されるので特急料金が半額になります。また、乗車券は目的地の駅までの通しの切符が使えます。
近鉄線利用ですと、JRの分の切符はもちろん別になり、特急料金も通常通りです。目的地が遠くなるほど、近鉄経由と新幹線経由の料金差は少なくなります。
以前は車内販売のある、なしも選択肢でした・・・
東海道新幹線は2023年10月末をもって車内販売が終了しました。ご乗車の際にはあらかじめ駅売店等でお買い物をしておく必要があります。
近鉄ひのとり号も車内販売員は乗車していません。その代わりに、カフェスポットを設けており、コーヒーやお菓子などを買うことができます。
個人の見解ですが、新幹線の乗り継ぎ割引廃止や車内販売終了は、サービスの面でデメリットと言わざるをえません。時代の流れで仕方ないのでしょうが・・・😔
新幹線のぞみ号と近鉄線ひのとり号は、所要時間や料金以外にも、選ぶためのポイントがたくさんあることが分かっていただけましたでしょうか。
ここではご紹介しきれませんでしたが、JRでも近鉄でも様々な旅行商品がありますので、旅行までにお時間がある方はサイトなどでお調べいただくことをおススメします。
いずれにしろ、ひとり旅のプランや目的に合わせて、列車を選んでいただければと思います。
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