旅道楽なコラムvol.13~高知で最悪のアクシデントに襲われた!
ひとり旅のエピソード、失敗談、感動秘話などを綴る旅道楽なコラム。今回は、「高知で最悪のアクシデントに襲われた!」のタイトルで、2002年2月の高知の旅での苦い思い出を書きます。
「不味い!」と思って飲んでしまった
2002年2月の四国へのひとり旅は、2泊3日の行程の前半と後半で、天国と地獄ほどの落差があるとは・・・という苦い経験をしました。
アクシデントは2日目の午前中に起きたのです。前夜に徳島県南部の宍喰に泊まり、翌日四国の東海岸を南下して室戸岬に到着。岬巡りを楽しみました。
強風の中を歩きどおしで喉がカラカラ。ちょうどバス停の近くに自動販売機があったので、紙パックのウーロン茶を買い求めました。水分補給も旅行では大事です。
ストローを差して一口飲んだ瞬間、「不味い!」と思ったのです。その時点で捨ててしまえばよかったのですが、喉の渇きに耐えられず、我慢して飲み干してしまいました。
ヤバいかなと一瞬思いましたが、そんなことはすぐに忘れて旅行を続けます。道の駅でお土産を買った後、目的地の二十三士温泉に向かうため、バスに乗り込みました。
なんとなく腹具合がよくない感じがし始め、だんだんとお腹に鈍痛が起きるようになってきました。最初は「トイレが近いのかな」くらいの感覚だったのですが・・・
最寄りのバス停で下車した時には、腹痛が止まらず、腹も張っているような感じになってしまいます。観光するより、一刻も早くトイレに駆け込みたいという気分でした。
観光ではなく「薬局探し」の旅に
なにはともあれ温泉施設に入場し、一目散にトイレへ突入。そして恐れていたことが起きました。猛烈な下痢と腹痛。これは間違いなく食あたりの症状です。
体に異変が起きていることは間違いない。でも、温泉に入れば効能が期待できるかも・・・藁をもつかむ思いでしたが、温浴効果もあって少し体が楽になりました。
風呂上がりは予定通り、「カツオのたたき定食」を食べることにしました。が、これが失敗の上塗りとなり、さらに体調不良に拍車をかけてしまったのです。
温泉施設を出ても間断なく襲ってくる腹痛に必死で耐え、薬局を探し歩きますが、見当たりません。おまけに、バスに乗り遅れる不運のダメ押しまでも・・・
だんだんと集落から遠ざかっていき、とうとう町はずれのバス停でしゃがみ込んでしまいました。腹痛で歩く気力を奪われ、もはやバスを待つしかなかったのです。
バスで安芸市街地まで行き、ようやく薬局を見つけます。お店の方に「一番効く下痢止めをください」と懇願し、その場で薬を飲ませてもらいました。涙が出るほど安堵した瞬間です。
結局、観光は中断となり、そのまま高知市内のホテルに直行。夜の一杯も当然行かれず、コンビニで雑炊とヨーグルトを買っておしまい・・・となってしまいました。
3日目には少し回復したのですが、高知グルメを堪能できる体調までには戻らず、せっかくの高知行で、酒を一滴も飲めなかったという最悪のアクシデントになったのです
幕末の土佐藩で藩政改革を訴えた清岡道之助ら23人の下級武士たちに対し、反乱を企てたとして粛清した事件がありました。温泉施設の近くに、尊王攘夷に殉じた二十三士の墓があります。
たのたの温泉公式サイト(旧二十三士温泉)
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