旅道楽なコラムvol.4~甲府「宿無し」騒動は、なぜ起きた?

ひとり旅のエピソード、失敗談、感動秘話などを綴る旅道楽なコラム。今回は、「甲府宿無し騒動は、なぜ起きた?」のタイトルで、1996年11月のひとり旅でのアクシデントについて書きます。

身延線の特急に乗るはずが・・・

うっかりミスで甲府に足止め

私はもともと、「石橋をたたいても渡らず、なおも慎重を期す」というタイプで、ひとり旅の時も綿密にプランを立ててから実行しています。

とくに、往復の交通機関はしっかり時刻を確認したうえで切符を用意し、旅先の宿泊は必ず事前予約を入れてホテルや旅館を確保しておきます。

なぜ、このような慎重派になったのか。それは、思いつきでひとり旅に出かけたばっかりに、とんでもない目に遭った苦い経験があったからです。

1996年の11月上旬の連休のことでした。思いがけずに休みが取れたため、「静岡県へひとり旅でもするか」と急に思い立ち、出かけることにしたのです。

中央東線で山梨県の甲府駅を経由し、身延線で静岡入りしようと考えました。いつも通り前泊を決め込み、宿泊先は予約不要のカプセルホテルにするつもりでした。

時刻表をしっかり確認せず、のんびり構えて出発したのですが、甲府駅に到着する直前、身延線に乗り換えても本日中に静岡まで行けないことが分かりました。

思わぬミスを犯し、急きょ甲府で泊まることになったのです。ただ、甲府にもカプセルホテルがあるはずなので、何とかなるだろうとは思っていました。

 

あわや宿無し・・・そこに救いの手

やっとの思いで宿泊できました

甲府駅前にホテルがあったので、フロントに尋ねたのですが「満室」との返事。連休中なので満室は織り込み済み。ダメ元だったのですが、やはりダメでした。

それならカプセルホテルに行こうと思い、駅前のタクシーに行先を告げたのですが、運転手は首を傾げるばかり。このころから「なんかヤバそうだ」と思い始めたのです。

駅前交番で問い合わせてみたら、カプセルホテルは廃業したとのこと。さらに、連休でホテルはどこも満室だろうと言われ、一気に顔が青ざめてきたのです。

交番でホテルの一覧表をいただき、片っ端から電話をかけてみましたが、どこも返事は「満室」。旅行を中止して引き返すための列車の時間も差し迫ってきました。

10軒以上電話しまくっているうち、ようやく「うちはムリだけど、泊まれる旅館を紹介する」というホテルが現れ、藁をもすがる気持ちで、そのホテルへと出向きました。

ホテルが紹介してくれた駅裏旅館は、本日休業するつもりだったらしいのですが、困っている旅人(私のこと)のために、1室用意してくれたのです。

かくして、甲府で泊まることができ、翌朝無事に身延線で静岡入りしました。お世話になった旅館に感謝するとともに、「行き当たりばったりはダメ」との教訓を得たのでした。

この時は連休中だったので「運が悪かった」のかもしれません。でも、これに懲りて、当日の宿探しはやらないようにしました。探している時間もムダですし、宿が決まらない恐怖感は二度と味わいたくないので😔

 

今回のキーワード「身延線」

JR身延線は静岡県の富士駅と山梨県の甲府駅を結ぶ路線で、関東エリアに近いところを走っていますがJR東海の管轄になっています。特急ふじかわ号は静岡駅まで延長運転しています。

身延線(富士~甲府)運行情報【JR東海公式】(Twitter)

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